「投資」と「投機」の違い

株やFX、仮想通貨の取引などにおいて使われる言葉に「投資」「投機」という言葉があります。一見よく似ている2つの言葉ですが、その意味は全く異なります。今回は、その違いについて見ていきましょう。

 

 

「投機」にはマイナスのイメージはない

 

「投機」と聞くと、ギャンブルのイメージが頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。一般的に、短期の取引であり、ギャンブル要素が高く、リスクも高い取引の場合は「投機」、その逆で長期保有、リスクが低い取引には「投資」という言葉がよく使われますよね。

投機における「機会」とは、短期的な値動きを指します。株や仮想通貨取引において、短期的な値動きをチャンスと見定めて取引をすることを投機と呼び、それは「ギャンブル」「マネーゲーム」とも呼ばれます。ギャンブルというと決して良くはない印象ですが、投機という言葉自体にマイナスの意味があるわけではありません。

例えば、FXなどで行われる為替取引(外国為替取引)に関していえば、すべて「投機」ということになります。長期の保有でも短期の売買であっても、為替(通貨)に資金を投じることによって新しく付け加えられた価値にはならないからです。「為替投資」という言葉も使われていますが、それは細かいことをいえば間違った使い方になります。

 

投資は、資金を出すことにより付加価値のある取引

投機の場合、資金を出すことによって付加価値が加わることはないと書きましたが、投資の場合にはその逆です。株式投資の例を見てみるとよくわかるのですが、投資家は企業に対して出資を行い、企業はその資金を運用することで事業を進めます。そして最終的には、その事業によって得られた収益が配当・株価上昇というリターンとなって、投資家に還元されます。

このように、投資というのは何らかの生産的な活動に対してお金を出し、その運用によって「付加価値」が加わるという点が、投機との大きな違いです。投資先の企業の発展はもちろんのこと、社会発展・経済発展に貢献できる可能性があるということも投資の特徴ですね。

 

投資と投機、どちらの取引なのかを把握することが重要

投資と投機の違いを理解することができたら、次に重要なのはこれから自分が行う(または今行っている)取引が、投資と投機どちらなのかを把握しておくことです。

仮想通貨の取引の場合には、何を目的とするかによって、その取引が投資となる場合もあれば、投機となる場合もあります。新規参入の仮想通貨の場合、誕生してすぐに価値が100倍以上に高騰したという例もみられます。これは誕生したばかりの通貨はとても安く購入することができるケースが多いことに加えて、今後の高騰にも期待して「安いうちにたくさん買っておこう」という人が多いためです。将来性はあるものの、現状では市場価値が低い(安く購入できる)ものを大量に購入しておくというのは、投機的な目的ということになりますね。

一方で、ビットコインなどすでに市場価値が安定しており、すぐに価格が急落する心配はないものの、逆にいえば新規参入の仮想通貨のように突然100倍以上に価値が跳ね上がる期待も持てない通貨も存在します。こうした堅実でローリスク・ローリターンな通貨を購入するのは、投機ではなく投資といえるでしょう。

自分が何を目的としたいのか。安いうちに購入し、値上がりしたところで売却することで儲けを得たいのか、それとも長期的に考えて財産としたいのか、ただブームに乗ってみたいだけなのか……取引のリスクを減らすためにも、それを把握し、「投資」「投機」どちらが自分の取引なのかも理解しましょう。

 

 

今回の記事で見てきたように、どのような取引においても、投資と投機どちらが良い・悪いということはありません。それぞれにメリット・デメリットがありますので、これから取引を始める人はそれも理解した上で、自分に合った取引方法を選びましょう。