不動産担保ローンの借り換えで金利が軽減?メリットや注意点も紹介

不動産担保ローンの借り換えで金利が軽減?メリットや注意点も紹介

不動産担保ローンに関して、他のローンのように借り換えは難しいというイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。しかし、不動産担保ローンでも借り換えは可能であり、金利を軽減できるなど返済負担を抑えられる場合もあります。

今回は、不動産担保ローンの借り換えを検討するタイミング、メリットや注意点をみていきましょう。

不動産担保ローンの借り換えとは

不動産担保ローンの借り換えとは、新たに不動産担保ローンを借りて、現在支払っているローンを完済することを意味します。そして、新しく借りた不動産担保ローンを返済していくという流れになります。

不動産担保ローンには、次のような特徴がある点を知っておきましょう。

  • 目的が決まっているローンとは違い、使いみちが自由に選べる
    例として、住宅ローンは、不動産の購入を目的としたローンであるため、資金使途が制限されています。対して、不動産担保ローンの資金使途は、原則自由で制限はありません。事業資金や医療費など使いみちを自由に選ぶことが可能です。

金融機関によっては、不動産担保ローンであっても資金使途に制限を設けている場合があるため、よく内容を確認しましょう。

  • 無担保ローンに比べ、低金利で借りられる
    金融機関からすると不動産を担保としていることから、不動産担保ローンは、貸し倒れのリスクを抑えながら融資が可能です。そのため、個人向けの無担保ローンよりも低金利でお金を借りられる点がメリットです。
  • 返済期間が長い
    多くの不動産担保ローンでは返済期間が20年以上であり、最長で35年の返済期間で融資を受けられる金融機関もあります。返済期間が長いため、返済計画が立てやすいといえるでしょう。

不動産担保ローン借り換えによる3つのメリット

ここでは、不動産担保ローンに借り換えるメリットについてみていきましょう。たとえば、長期的な目線から、返済額の減額や無理のない返済ができる点はメリットです。

返済総額が減る可能性がある

現在利用しているローンよりも低金利のローンに借り換えれば、ローン残高が変わらないとしても返済総額を減らせる可能性があります。そのため、資金繰りが苦しい場合は、借り換えを行うことで資金繰りが楽になる可能性があるといえるでしょう。

 複数の借り入れをまとめられる

複数の金融機関から借り入れを行っている場合は、金利が高くなり、返済日が分散するため、資金管理もしづらくなります。しかし、不動産担保ローンに借り入れをまとめて一本化すれば、返済日もまとめられるため、返済計画が立てやすくなります。

資金調達をプラスにできる可能性がある

不動産の評価は金融機関ごとに異なるため、担保力を重視する会社で借り換えを行えば、融資の増額も期待できるでしょう。また、既存ローンの借入時よりも返済能力や不動産の価値が上昇している場合には、多く融資を受けられる可能性があります。

不動産担保ローンの借り換えを検討するタイミング

不動産担保ローンの借り換えを検討するタイミングについて、詳しくみていきましょう。金利による返済負担の軽減を含め、金銭的なメリットがある場合に検討されるケースが多くなっています。

金利による返済負担を減らしたい

「借り入れの際の固定金利にしたら低金利になった」「変動金利にしたら金利が上昇してしまった」など、金利が返済の負担となっているケースもあるでしょう。そういった場合は、借り換えを行うことで現在のローンよりも金利を下げ、返済負担を軽くできます。

返済期限が近づいているが返済が難しい

ローンの返済期限が差し迫ったものの、延長に対応してもらえない場合は不動産担保ローンでの借り換えを検討しましょう。借り換えを行ったうえで、返済期間を長く設定できれば、余裕を持って返済が可能です。

複数ローンを一つにまとめたい

目的別に複数の金融機関でローンを組んでいる場合、返済計画にばらつきが出るため、支出管理が行いにくくなります。しかし、複数ローンを一つにまとめれば、支出管理をしやすくなることに加え、返済総額を従来の返済計画よりも抑えられる可能性があります。

現在のローンよりもいい条件で融資を受けたい

現在のローンの金額や金利などの条件に不安がある方もいるでしょう。借り換えを行うことで、より高額なローンを組めるなど現在のローンよりもいい条件で融資を受けられます。

不動産担保ローンを借り換える3つのケース

ここでは、不動産担保ローンを借り換える際によくある3つのケースをみていきましょう。

既存の不動産担保ローンから他社の不動産担保ローンに借り換え

不動産担保ローンは、金融機関ごとに担保とする不動産や属性への評価が異なります。そのため、ローンの借り換えを行うことで、金利や返済期間などの条件が改善される場合があります。

借り換えを検討する際には、諸費用などを含めて返済額が減少するか確認しましょう。

既存の無担保ローンから不動産担保ローンに借り換え

カードローンなどの無担保ローンは担保なしで借りられるため、手軽に資金を調達できます。しかし、有担保ローンと比較すると金利が高い傾向にあることに加え、返済期間が短いため、毎月の負担が大きい点がデメリットです。

不動産担保ローンに借り換える場合は、金利を低くできるだけでなく、返済期間を延ばせるため、返済負担を減らせます。

既存の住宅ローンから不動産担保ローンに借り換え

住宅ローンは低金利で融資を受けることができるものの、資金使途は自宅の購入のみです。しかし、不動産担保ローンに借り換えた場合、目的が限定されていないケースもあるため、資金使途の自由度が高くなります。お金を自由に使いたい方にとっては有効な手段だといえるでしょう。

3つのパターンに分かれる借り換え後のローンの返済額

メリットを分かりやすくするため、3つのパターンに沿って借り換え後のローンの返済額について解説します。

①毎月の返済額と返済総額が減少する

返済期間が長くなることから、毎月の支払金額が少なくなります。また、金利の高いローンから低いローンに借り換えた場合、返済総額を減らすことが可能です。

A社(借り換え先の不動産担保ローン)B社(フリーローン)
借入金額500万円500万円
借入金利5%10%
返済期間7年5年
毎月の返済額7万669円10万6,235円
返済総額593万6,206円637万4,079円
※元利均等返済

上記のケースの場合、返済期間を延長したため、毎月の返済額は3万5,566円少なくなります。また、返済総額は、43万7,873円減少しました。

②毎月の返済額は増加するが、返済総額は減少する

乗り換え後も金利の設定が同じだった場合は返済期間を短縮しましょう。そうした場合、毎月の返済額が増加したとしても、返済総額を減らすことが可能です。

A社(借り換え先の不動産担保ローン)B社(フリーローン)
借入金額500万円500万円
借入金利5%5%
返済期間10年15年
毎月の返済額5万3,032円3万9,539円
返済総額636万3,879円711万7,082円
※元利均等返済

上記のケースの場合、返済期間を短縮したため、毎月の返済額は1万3,493円増加しています。返済総額は、75万3,203円減少しました。

③返済総額は増加するが、毎月の返済額は減少する

返済期間が長くなった場合は、返済総額が増加するものの、毎月の返済額を減らすことが可能です。

A社(借り換え先の不動産担保ローン)B社(フリーローン)
借入金額500万円500万円
借入金利5%5%
返済期間20年10年
毎月の返済額3万2,997円5万3,032円
返済総額791万9,397円636万3,879円
※元利均等返済

上記のケースでは、返済期間を延長したため、毎月の返済額は2万35円減少しました。返済総額は155万5,518円増加しています。
借り換えを行った場合、全く同じ条件にはならないため、自分の状況に合った借り換え先を検討しましょう。

不動産担保ローン借り換え手続きの流れ

不動産担保ローンの借り換え手続きは、以下のとおりです。審査に関しては、1週間から3週間ほど時間がかかります。

1.金融機関に相談・仮申し込みを行う
2.仮審査通過後に本申し込みを行い、審査を受ける
3.審査通過後に既存ローンの金融機関へ連絡し、返済可能日や返済総額を確認する
4.必要書類を借り換え先へ提出し、契約手続きを進める
5.借り換え先と契約日を調整し、契約を行う
6.契約日に借り換え先から融資が行われ、既存ローンが完済される
7.抵当権抹消に必要な書類を受領する
8.借入元の抵当権の抹消・借入先に抵当権を設定する
9.新しいローンの返済を開始する

本申し込みを行う前には、返済総額がどの程度減るかといったシミュレーションを行い、確認しておきましょう。

不動産担保ローンを借り換える前に知っておきたい注意点

ここからは、借り換えを行う際には注意点もあるため、詳しくみていきましょう。とくに、費用がかかる点についてはよく相談・シミュレーションしたうえで借り換えを行うことを推奨します。

借り換え手続きに諸費用がかかる

不動産担保ローンの借り換えを行う場合には、金利だけでなく、次のような諸費用がかかる点を知っておきましょう。

  • 事務手数料
    事務手数料は、金融機関に支払う手数料です。借入金額に対して一定割合を支払う場合が多いものの、定額の場合もあります。定率の場合は、借入金額の2.0%程度が相場です。
  • 登記費用
    登記費用は、不動産担保ローンで抵当権の設定を行う際に必要な費用です。抵当権を設定する場合は、登録免許税の支払いが必要です。

また、抵当権の設定は司法書士が行うため報酬が発生します。そのため、登録免許税と司法書士に支払う報酬をまとめて登記費用と呼ばれている点は知っておきましょう。

  • 印紙税等
    印紙税は課税文書(契約書や領収書など)に対して課される税金です。不動産担保ローンでは金銭消費貸借契約を金融機関と結ぶため、課税文書である金銭消費貸借契約書を作成し、借入金額に応じた印紙税を納める必要があります。

印紙税の金額は次のとおりです。

借入金額印紙税額
1万円未満非課税
10万円以下200円
10万円超~50万円以下400円
50万円超100万円以下1,000円
100万円超~500万円以下2,000円
500万円超~1,000万円以下10,000円
1,000万円超~5,000万円以下20,000円
5,000万円超~1億円以下60,000円
1億円超~5億円以下100,000円

返済できなかった場合担保である不動産を失う可能性がある

担保にしている不動産に関して、返済が滞って支払いが困難と金融機関が判断した場合、担保にした不動産を売却し、その売却金が返済に充当されます。

金利や返済額が減額できるとは限らない

仮に、月々の支払いに余裕を持たせたいと考え、借入前のローンと金利が変わらず、返済期間が長いローンに借り換えを行った場合、返済期間が長くなるため月々の返済額は減少します。

しかし、返済期間が長くなれば利息の支払いが多くなります。金利が低い金融機関への借り換えは、月々の返済額・返済総額のどちらも減らせる可能性はあるものの、総返済額はどのくらいになるのか明確に把握する必要があるでしょう。

→内部リンク: https://www.nichidensya.co.jp/useful/real-estate/2418/

ニチデンの不動産担保ローンは借り換え利用が可能

ニチデンが提供する不動産担保ローンは、実質年率4.8~14.6%で利用できます。また、最大1億円までの融資が可能なだけでなく、20年の長期返済も可能です。

対象の不動産土地・建物・マンション・収益物件・ビル等、未登記・共有名義分・借地上の建物、第二順位以下も可
利息実質年率/4.8~14.6%(ただし要審査)
遅延損害金年率20.0%
返済期間20年以内(1~240ヶ月)/1~240回
返済方法元金一括払・元利均等払、ボーナス併用返済・元金据置自由返済(要相談)
対応エリア大阪・奈良・和歌山・滋賀・三重・京都・兵庫

ニチデンでは、契約後でも支払い方法やプランの見直しが行えるなど手厚いフォローを受けられます。不動産担保ローンを検討されている方は、ニチデンの利用を検討してみましょう。

 不動産担保ローンに関する下記の記事もぜひご覧ください。

大阪・梅田店 申請フォームはこちら

申請する

奈良店 申請フォームはこちら

申請する