借入れを行う際に、「消費者金融を一度でも借りると悪影響があるのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。実際に、高額のローンを組む場合は、頭を悩ませる問題だといえます。ただし、消費者金融の利用のみで、信用に傷がつくことはありません。
この記事では、信用情報への影響や各種ローン審査の実際のところを詳しく解説します。また、安全な利用方法や万が一返済に困った場合の対処法もみていきます。
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ここでは、「消費者金融で一度でも借りると終わり」という噂は本当なのかどうかをみていきましょう。
消費者金融を利用した場合、利用した情報は信用情報機関に登録されます。しかし、適切に利用していれば、信用情報が傷つくことはありません。加えて、返済し続ければ、自動車ローンや住宅ローンなどの審査に対して、有利に働くケースもあります。
日本信用情報機構が公表している「各種統計データ」では、消費者金融を含んだ貸金業者のサービスを利用している人数は、1,047.9万人(2024年12月末現在)です。そのため、消費者金融からの借入れは特殊な事例ではなく、一般的に浸透している概念の一つとして、利用されていることが把握できます。
他の金融機関のローンと比較して、用途が限定されにくく、審査のハードルが低いことから、多くの人々に利用されているといえるでしょう。
消費者金融は法律で安全性が確保された金融サービスであることについてみていきます。
消費者金融は貸金業登録で国の許可を得たうえで営業している正規の貸金業者です。貸金業法に基づき運営されているため、法的な観点からも安心して利用できます。
貸金業法では、貸金業者による過剰貸付を防ぎ、利用者を保護するために総量規制が定められています。総量規制は、申込者の年収の1/3を超える貸付を原則禁止するルールです。
とくに消費者金融は、総量規制の対象で借入の合計が年収の1/3を超えられないため、限度額がある程度決まっているといえます。
貸金業法について詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
内部リンク:貸金業法とは?お金を借りる際に知っておきたい内容とポイントを解説
貸金業法では、取り立て行為に関する規制が定められており、不当な取り立て行為が禁止されています。そのため、消費者金融から私生活及び業務の平穏を脅かすような不当な取り立てが行われることはありません。
ここでは、消費者金融を利用したときの影響をみていきましょう。
消費者金融も銀行などと同様に、申込情報や契約内容などが信用情報として登録されます。信用情報は信用情報機関が管理・提供しており、加盟金融機関は照会可能です。
金融機関は申込者の信用情報などをもとにしつつ、問題なく貸付できるか判断を行っています。
ブラックリストに載るとは、個人の信用情報に事故情報が登録されることを意味する言葉です。消費者金融を利用しただけでは、信用情報に傷はつきません。
しかし、滞納したり長期にわたって返済に遅れたりした場合には、事故情報が登録されるため、注意しましょう。事故情報は借金完済から5年間は情報が残ります。
消費者金融の利用による審査への影響は、ありません。ただし、借入件数や借入金額が多かったり、返済が遅れていたりすると、住宅ローンや自動車ローンの審査で不利になる可能性があります。
また、信用情報機関に事故情報が登録されている場合は、新たなローンの審査の通過は困難だといえるでしょう。
消費者金融で借入しただけでは、クレジットカード発行時の審査への影響はありません。しかし、長期間の遅延や滞納で事故情報が登録されると審査に悪影響を与え、新規のクレジットカード発行が困難になります。
消費者金融を利用する際のメリットをみていきましょう。
消費者金融は融資を受けられるまでの期間が短く、最短即日で融資を受けられる場合もあります。急な出費が発生した場合でも短期間で借入できる点がメリットの一つです。
消費者金融では、審査時に信用情報や返済能力などを細かく確認されるため、担保や保証人が原則不要です。そのため、借入までの手続きを円滑に行えます。
消費者金融では、返済方法が複数用意されています。対応する方法はそれぞれの消費者金融で異なるものの、振り込みや自社ATM、提携ATMなどから都合に合わせて選択可能です。
消費者金融を使用する際のデメリットをみていきましょう。
消費者金融の金利は、銀行と比較して金利が高い点が一つのデメリットです。銀行カードローンの上限金利が年14.0~15.0%程度である一方で、消費者金融カードローンの上限金利は18.0%程度となります。
そのため、長期にわたって借入する場合は利息負担が大きくなる傾向にあります。
消費者金融からの借入は総量規制により、借入できる金額は年収の1/3以内に制限されています。そのため、自分の希望額の借入を行えない可能性があります。
総量規制について詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
内部リンク:借入を制限する総量規制。対象取引や対象外・除外・例外取引を解説
消費者金融の注意点について詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
内部リンク:【簡単解説】消費者金融とは?メリット・デメリットや他の金融業者との違いを紹介
ここでは、消費者金融を安全かつ賢く利用するための重要な心構えをみていきましょう。
まずは、貸金業登録を行っている正規の貸金業者か確認することが大切です。ブラックでも借りられるといった謳い文句を掲げている事業者は違法業者の可能性があります。
今の生活が破壊される可能性があるため、金融庁の検索サービスなどで事業者名を検索することも大切だといえます。
返済を無理なく行うためにも、収入と支出を把握し、利息や返済総額を計算しながら現実的な返済計画を立てることが重要です。消費者金融のWebサイトで返済シミュレーションが利用できるため、計画を立てるときに活用しましょう。
必要以上の金額の借入を行った場合、支払う利息が増加するため、返済が厳しくなる原因となります。たとえば、数百万円単位の借入れでは、利息のみでも数十万円の差が生じるケースも少なくありません。
そのため、借入金額は必要最低限にとどめましょう。
借入する場合は、契約内容を十分に確認しましょう。金利や利用限度額といった重要な情報は将来的な利用にも関わってくる要素です。また、利息の返済比率や返済額についても把握しつつ、不明点は聞くといった対応も必要だといえます。
ここでは、万が一返済が困難になった場合の具体的な対処方法をみていきましょう。
延滞や遅延といった状態になる前に、早めに借入先の消費者金融に相談することが大切です。前もって相談し、返済の意思があることを伝えれば、返済額の一部返済や返済期日の変更に応じてもらえる可能性があります。
公的な相談窓口や法律の専門家を積極的に頼りましょう。返済が滞ったままでは、自宅や会社に督促の連絡が届き、最終的には財産が差し押さえられます。
差し押さえのリスクを回避するためにも、公的な相談窓口や法律の専門家を頼って解決策を見出すことが重要です。
どうしても返済が困難な場合、債務整理も視野に入れる必要があります。借金問題に精通した司法書士や弁護士に相談すれば、状況に合った債務整理を提案してもらえます。債務整理を検討する段階で専門家に相談しましょう。
消費者金融は安全に利用できる金融サービスです。融資までの期間が短いといったメリットがある一方、銀行よりも金利が高い傾向にあるといったデメリットもあります。
利用する場合、安全に利用するためのポイントや返済が困難になった場合の対処法など正しい知識を把握しながら計画的に利用しましょう。
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