
税金滞納とは、期限までに税金を納めず放置している状態です。 放置すると延滞税が発生し、最終的には財産が差し押さえられる可能性があります。しかし、「差し押さえはどのような流れで行われているのか」を把握しきれてない方もいるのではないでしょうか、
本記事では、差し押さえの流れや払えないときの対処法について解説します。
ここでは、税金を滞納した場合、どのような状態になるかをみていきましょう。
税金の滞納は、決められた納付期限までに税金を支払わない状態のことです。住宅ローンや生活費の支払いなどを優先し、税金の支払いを後回しにするケースがあるでしょう。しかし、放置すると延滞金が発生する可能性があります。
支払いが難しい場合、早めに自治体などへ相談し、納付方法や猶予制度について確認することが大切です。
税金を滞納したまま放置すると、督促や催告が行われた後、財産を差し押さえられるリスクがあります。
差し押さえの対象には、預貯金や給与、不動産などが含まれます。生活への影響を防ぐためにも、支払いが困難なときは放置せず、適切な対応を取りましょう。
ここでは、税金滞納のペナルティについてみていきましょう。期日や滞納が発生した場合の税額を把握しておくことも重要です。
原則として、納期限までに納付されない場合、滞納状態となります。滞納した時点で滞納者となる点は知っておきましょう。期限までに納税ができなかった場合、翌日から延滞税・延滞金が発生します。
延滞税・延滞金は、納期限までに納付されなかった場合に加算される附帯的な負担です。延滞税は国税、延滞金は地方税に関して支払うものとなります。延滞税・延滞金は、次のような計算式で計算を行います。
・概算式
税額(延滞している期別ごとの金額)×(延滞日数(納期限翌日から納めた当日までの日数)×延滞金率)/365=延滞金額
延滞金率に関しては次のようになります。
| 種類 | 滞納期間 | 原則の割合 | 令和6年中の割合 |
| 延滞金(地方税) | 納期限の翌日から1か月まで | 年7.3% | 年2.4% |
| 延滞金(地方税) | 納期限の翌日から1か月を超えた期間 | 年14.6% | 年8.7% |
| 延滞税(国税) | 納期限の翌日から2か月まで | 年7.3% | ※適用割合を確認 |
| 延滞税(国税) | 納期限の翌日から2か月を超えた期間 | 年14.6% | ※適用割合を確認 |
※実際に適用される割合は、特例基準割合などによって変動します。
※延滞税と延滞金では、税率が切り替わる時期や適用される割合が異なります。
・延滞金を納付期限後1ヶ月以内に納付した場合
税額(延滞している期別ごとの金額)×(延滞日数(納期限翌日から納めた当日までの日数)×1ヶ月以内延滞金率)/365=延滞金額
延滞金を納付期限後1ヶ月以降に納付した場合
税額×(最初の1ヶ月の経過日数×1ヶ月以内の延滞金率)/365=最初の1ヶ月の延滞金額
税額×(1ヶ月以降の経過日数×1ヶ月以降の延滞金率)/365=2ヶ月目以降の延滞金額
最初の1ヶ月の延滞金額+2ヶ月目以降の延滞金額=合計の延滞金額
延滞金の計算例
延滞税・延滞金の計算時は以下のような端数処理を行います。
※計算過程で金額に1円未満の端数が生じた場合は切り捨て
※計算後の延滞金額に100円未満の端数がある場合は切り捨て、延滞金額が1,000円未満の場合は全額切り捨て
納期限:令和6年1月31日
税額:300,000円
納付日:令和6年4月19日
①納付期限1ヶ月以内経過日数:(2月1日~2月29日の29日間)
②納付期限1ヶ月以降の経過日数:(3月1日~4月19日までの50日間)
①税額(300,000円)×(29日×2.4パーセント)/365日=571.8円端数処理により571円
②税額(300,000円)×(50日×8.7パーセント)/365日=3,575.1円 端数処理により3,575円
①571円+②3,191円=4,146円
端数処理により延滞金4,100円
延滞税・延滞金の計算方法は同様で、違いは延滞金率が適用される期間です。
税金を滞納すると、納期限の翌日から延滞税・延滞金が発生します。さらに、滞納期間が2ヶ月を超えると、適用される税率が高くなり、支払う金額が増える可能性もあるといえるでしょう。
延滞税・延滞金は、滞納期間に応じて計算され、長期間放置するほど負担が大きくなります。そのため、支払いが遅れている場合、できるだけ早く納付することが重要です。
税金の支払いが困難であるときは、そのまま放置せず、早めに税務署や自治体へ相談しましょう。状況によっては、納付の猶予や分割払いなどの対応を検討できる可能性があります。
納税を避けるために財産の隠蔽、損壊したり価値を減少させたりする行為は懲役や罰金などの刑罰の対象になります。そのため、滞納処分を避けるための対策を行うことが大切です。
税金には時効があるものの、簡単には成立しません。督促や差し押さえなどの手続きで時効が更新される場合があるため、長期間放置するのは避けましょう。
税金の徴収には時効があり、原則として5年で成立します。ただし、全てのケースで自動的に支払い義務がなくなるわけではありません。
税金の種類や状況によって期間が異なるため「時効になるまで待つ」という考え方は避けましょう。滞納を続けると延滞金が発生し、財産の差し押さえにつながる可能性があります。
税金を滞納すると自治体や税務署から督促状が送付されます。督促といった法的な手続きが行われた場合、時効が更新されるケースがあります。
そのため、督促を無視して放置しても問題解決にはつながりません。支払いが難しい場合は、早めに自治体や税務署などへ相談することが大切です。
税金は、「非免責債権」に該当することから、自己破産をしても免除されません。そのため、借金の整理を行った場合でも、滞納した税金の支払い義務は残ります。
税金を払えない状態になったときは、自己判断で放置せず、自治体や税務署へ相談し、分割納付や猶予制度など利用できる方法を確認しましょう。
ここでは、税金滞納による差し押さえまでの流れをみていきます。どのような流れで財産の差し押さえが行われるか把握しておきましょう。
税金を納期限までに支払わない場合、自治体や税務署から督促状が送付されます。督促状は、滞納している税金の支払いを求める正式な通知です。
そのため、督促状を受け取った場合は放置せず、速やかに支払いを行う、支払いが難しい場合は自治体や税務署へ相談することが大切です。
督促状が届いた後も税金が納付されない場合は、電話や訪問による催告が行われる場合があります。催告は、滞納している税金の支払いを促すための手続きです。そのため、連絡を無視し続けると、差し押さえへ進むリスクが高まります。
滞納が続くと、自治体や税務署は差し押さえを行うために財産調査を実施します。調査では、預貯金や給与、不動産などの財産状況が確認される点は知っておきましょう。
財産調査後も税金の支払いを行えない場合は、預貯金や給与、不動産といった財産の差し押さえが実施される可能性があります。
差し押さえが実施されると、生活や事業に大きな影響が出てしまいます。税金の支払いが困難な場合、放置せず早めに自治体や税務署へ相談することが重要です。
財産の差し押さえを避けるために利用できる方法や制度をみていきましょう。
税務署は支払いの意思があるのに資金がない人に対しては、有無をいわさず差し押さえを行うことは少ないといえます。そのため、どうしても税金の支払いが困難な場合は、税務署や役所に相談しに行くことが大切です。
相談によって、分割返済に対応してもらえることがあるため、支払いが難しい理由や返済計画について素直に説明しましょう。
税金の支払いについては納税猶予制度が設けられています。この制度を利用するためには、税務署への申請が必要です。
この制度には税金の納付期限を伸ばしてもらえたり、分割払いに対応してもらえたりする換価の猶予、税金を納付することができないときに1年間の猶予が与えられる納税の猶予があります。
税金の支払いが厳しい場合は、こうした猶予制度を利用しましょう。国税の納付が難しい場合には、所轄の税務署や国税局電話相談センター、地方税の納付が難しければ自治体役所の税務課窓口に相談しましょう。
税金を滞納している状況では、銀行や日本政策金融金庫などからお金を調達するのは非常に困難です。しかし、不動産担保ローンであれば高額な借入が行いやすく、厳しい状況でも融資してくれる金融業者が存在します。
債務整理を行ったとしても、税金の支払い免除、税金滞納による差し押さえを止めることはできません。ただし、ほかの借金などが滞納原因の場合、債務整理をすることで回避できる可能性があります。そのため、弁護士などに相談してみましょう。
税金を滞納し続けた場合、延滞税や延滞金の支払いに加え、財産が差し押さえられる可能性があります。財産の差し押さえを避けるためにも、督促状が届いたらそのままにせず早めの対応が大切です。
分割納付の相談や猶予制度の利用といった対策を行い、財産の差し押さえを避けつつ、税金を納められるようにしましょう。
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