不動産担保ローンと住宅ローンの違いは?借り入れができないケースも紹介
不動産担保ローンと住宅ローンは不動産を担保として借入を行うローンです。住宅ローンの借入中でも、不動産担保ローンの借入ができるケースとできないケースがあります。しかし、それぞれのローンの違いがよくわからない方もいるのではないでしょうか。
本記事では、不動産担保と住宅ローンの違いを解説し、住宅ローン借入中でも不動産担保ローンの借入ができるケースなどをみていきます。
不動産担保ローンとは
不動産担保ローンは、有担保ローンのなかで、土地や建物などの不動産を担保にお金を借りられるものです。担保が設定されるため、一般的な無担保ローンよりも低金利で借り入れることができ、高額融資が可能となります。また、資金用途は原則自由であるため、幅広い用途で利用できます。
不動産担保と住宅ローンの違い
ここでは、不動産担保と住宅ローンの違いをみていきましょう。金利・資金用途などの細かい違いを把握することで、自分の状況に合わせたローンを選択しやすくなります。
金利
2つのローンの金利の違いは次のとおりです。
不動産担保ローン | 住宅ローン | |
金利(2023年6月現在) | 変動金利・固定金利年率0.850~15% | 変動金利・固定金利年率0.319~3.230% |
不動産担保ローンや住宅ローンの金利について詳しくは、下記記事をご覧ください。
資金使途
資金用途には次のような違いがあります。
不動産担保ローン | 住宅ローン | |
資金使途 | 資金使途自由 | 自宅購入(新築・中古)、増改築 |
返済期間
返済期間については次のような違いがあります。
不動産担保ローン | 住宅ローン | |
返済期間 | 5年から30年程度 | 最長35年 |
抵当権の順位
抵当権に関しては、以下のように設定可否そのものが大きく違う点に注意が必要です。
不動産担保ローン | 住宅ローン | |
抵当権の順位 | 抵当権または根抵当権を設定担保評価があれば第二順位以下でも設定できる場合がある | 第一順位の抵当権を設定 |
不動産担保ローンのメリット・デメリット
資金使途を制限しないため、さまざまな用途に使用できます。抵当権の順位も第二順位や第三順位に設定することが可能です。ただし、住宅ローンと比べると金利が高いといえるでしょう。
不動産担保ローンのメリット・デメリットについて詳しくは、下記記事をご覧ください。
住宅ローンのメリット・デメリット
金利が低く、返済期間が最長35年など長期にわたって返済が可能な点がメリットです。しかし、資金使途が自宅購入やリフォームなどに限られているだけでなく、第一順位の抵当権の設定が必要です。
住宅ローンのメリット・デメリットについて詳しくは、下記記事をご覧ください。
住宅ローンが残っていても不動産担保ローンの借入は可能
住宅ローンが残っている場合であったとしても、不動産担保ローンの借入可能なケースがあります。それぞれのケースをみていきましょう。
頭金を支払って不動産購入した場合
頭金を支払ったうえで、不動産購入した場合、支払った金額が大きければ住宅ローン残高が不動産担保ローンの借入可能額よりも少なくなる可能性があります。
たとえば、6,000万円の住宅を購入する際に、3,000万円を頭金として支払った場合、住宅購入時点で住宅ローン残高は3,000万円です。不動産購入直後の不動産評価額が90%の5,400万円、借入可能額を不動産評価額の85%とすると4,590万円で、住宅ローン残高3,000万円を差し引いた1,590万円分の担保余力が生まれます。
担保余力があれば、住宅ローンの第一抵当権が行使されても現金が残ります。そして、担保余力の範囲であれば金融機関は安心して融資を行うことが可能です。頭金を支払って住宅購入した場合、借入可能額と比較して住宅ローン残高が減るため、不動産担保ローンの借入がしやすくなるといえるでしょう。
住宅ローンの繰り上げ返済をしている場合
月々の返済とは別に借入金の繰り上げ返済を行っていれば、住宅ローン残高が借入可能額を下回るケースがあります。このようなケースであれば、住宅購入直後に担保余力がなくても、不動産担保ローンの借入を行うことが可能です。
不動産価格が下落した物件を購入した場合
不動産価格が大きく下落したタイミングで不動産を購入した場合、景気回復などの要因で不動産価格が上昇します。不動産価格の上昇で十分な担保余力を確保できれば不動産担保ローンを借入可能となります。
その他のケースは下記記事をみてみましょう。
住宅ローンによって借り入れができないケース
ここでは、住宅ローンが原因で借入できないケースをみていきます。とくに返済能力の有無に関しては、借入を行う金融機関の判断に左右される点は知っておくとよいでしょう。
返済能力がないと判断された場合
金融機関として、現状で住宅ローンの返済を行える収入があっても、新たに不動産担保ローンの借入を行おうとしたタイミングで、継続して返済できるとは限らないと判断されることもあります。判断基準は各金融機関で異なるものの、そういった判断になった場合には借入は難しいといえるでしょう。
延滞経歴がある場合
延滞経歴があるかどうかも審査の重要なポイントです。過去に住宅ローンやクレジットカード支払いの滞納などの延滞経歴がある場合、金融機関から信用がないと判断されるため、不動産担保ローンの借入ができないケースがあります。
ブラックリスト入りでも不動産担保ローンの借入ができるかについては、下記記事をご覧ください。
不動産担保ローンと住宅ローンについてよくある質問
ここでは、不動産担保ローンと住宅ローンでよくある質問をみていきましょう。
住宅ローンの申し込み情報は、次に申し込む不動産担保ローンの金融機関に情報共有されるのか?
ローンの申し込みや利用を行った場合、契約内容・借入金額・返済情報などの情報(信用情報)が信用情報機関に登録されます。
そして、信用情報機関に登録された信用情報は、登録した金融機関に限らず他の金融機関からも照会可能です。そのため、住宅ローンの申し込み情報は、次に申し込む不動産担保ローンの金融機関に情報共有されます。
不動産担保ローンの借入上限は?
金融機関ごとに評価方法や担保掛目が異なるため、融資の限度額は決まっていません。不動産担保ローンの借入上限は申込者の返済能力、担保とする不動産の資産価値、過去・現在のローン借入・返済状況を考慮したうえで決定されるためです。
融資までの期間に違いはあるのか?
不動産担保ローンと住宅ローンは、どちらも融資までに1ヶ月程度の期間が必要であり、大きな違いはないといえるでしょう。
不動産担保ローンは仮審査に2~3日程度、本審査に1~3週間かかるため、審査から融資までに2週間~1ヶ月程度の期間が必要です。対して、住宅ローンは仮審査に1週間程度、本審査に2~3週間程度かかるため、契約を結び融資が実行されるまでには1ヶ月以上かかります。
まとめ
不動産担保ローンは、住宅ローンが残っていても借入可能です。ただし、収入や信用情報なども含めて金融機関に審査されるため、必ず借入できるとは限らないといえるでしょう。
また、金融機関によって不動産担保ローンの審査基準や金利が異なるため、よく比較したうえで選択することが重要です。
ニチデンの不動産担保ローンは、年率4.8~14.6%と低金利です。審査のハードルも低く、利用しやすいといえます。最大1億円まで融資可能で、20年の長期返済ができる点が特徴です。
対象の不動産 | 土地・建物・マンション・収益物件・ビル等、未登記・共有名義分・借地上の建物、第二順位以下も可 |
利息 | 実質年率/4.8~14.6%(ただし要審査) |
遅延損害金 | 年率20.0% |
返済期間 | 20年以内(1~240ヶ月)/1~240回 |
返済方法 | 元金一括払い・元利均等払い、ボーナス併用返済・元金据置自由返済(要相談) |
対応エリア | 大阪・奈良・和歌山・滋賀・三重・京都・兵庫 |
ニチデンのフリーローンは資金用途にNGがなく、限度額内であれば回数制限なく利用できます。また、スピード審査により、午後2時までに受付すれば最短即日に振込可能で、24時間ネットで申し込みを受け付けています。
融資額 | 50万円迄(要審査)※担保・保証人は原則不要 |
融資対象者 | 収入のある方(会社員、自営業、パート、アルバイト、年金など) |
利息 | 実施年率7.3~17.52% |
遅延損害金 | 年率20.0% |
返済期間 | 5年以内(1~60ヶ月) |
返済方法 | 元利定額リボルビング方式・一括払い |
借入の際には、ニチデンの利用を検討してみましょう。