教育ローンを利用するときの注意点
子どもの教育にかかる費用をどうやって捻出するかを考えたとき、教育ローンを選択肢に入れる方も少なくありません。ここでは、教育ローンを利用するにあたっての注意点についてご紹介します。
教育ローンの選び方での注意点
教育ローンは数多くの金融機関が取り扱っており、それぞれ融資可能額や金利、条件などが異なります。選ぶ際には以下のような点に注意が必要です。
◇使途の制限に注意
教育ローンは目的別ローンのため、使途が制限されています。ローンによっては、学費や入学金など、学校に直接支払う費用に使途を制限しているものもあります。この場合は、進学するにあたって引っ越す際の引っ越し費用や、学習に必要なパソコンの購入などに資金を使うことができません。
一方で、こういった引っ越し費用や留学費用、資格試験の学費などに幅広く使える教育ローンも数多くあります。まずは、ローンの使途制限に注意しましょう。
◇融資金額は必要額に足りているか
進学する学校が私立なのか公立なのか、文系なのか理系なのかなどによっても、必要となる費用は大きく変わってきます。教育ローンでカバーする予定だった費用がカバーできなくなってしまったら、最悪の場合、学費が払えなくなるということにもなりかねません。
進学前にある程度の費用感は計算できるので、その費用をカバーしてくれる教育ローンかどうかを確認しましょう。
民間ローンと公的ローンの注意点
教育ローンを選ぶときには、民間ローンと公的ローンの違いを押さえておきましょう。公的ローンは、国が取り扱う教育ローンです。日本政策金融公庫などで取り扱っています。一方、民間ローンは銀行などの金融機関が取り扱っている教育ローンです。
◇公的ローンは申し込みの条件が厳しい
公的ローンは民間ローンに比べて金利が低く、返済期間が長いというメリットがありますが、申込者の年収に上限が設定されている・中学卒業以上の子どもが対象になるなど、その条件は比較的厳しく設定されています。
◇民間ローンは自由度が高く利用しやすい
公的ローンと比べると民間ローンは金利が高めに設定されており、返済期間も短めです。しかしその反面、使途の範囲が広いというメリットがあります。学費や入学金よりも、留学費用や引っ越し費用など、周辺の費用がかかるという場合には、民間ローンを利用することのメリットは大いにあるといえそうです。
教育ローンの審査に通らない可能性も
他のローンと同様に、教育ローンにも事前審査があります。審査が通らない可能性もあるので注意が必要です。
◇返済比率をオーバーする
教育ローンの他にも、住宅ローンやカーローン、フリーローンなどを利用している方は、返済比率に注意が必要です。返済比率は、年収に対する債務の返済割合を表しますが、一般的に25%〜30%を返済比率の上限に設定している金融機関は多いものです。
教育ローンの返済を加えると返済比率を超えてしまうような場合には、審査が下りない可能性があるので注意が必要です。
教育ローンを利用する際には、気をつけておきたい点がいくつかあります。ローンそれぞれの特徴だけではなく、そもそも審査に通らない可能性があるということも押さえておくと具体的な対策が可能です。これから教育ローンを利用することを考えている方は、事前に覚えておくことが大切です。