住宅ローンの金利相場を解説!自分に合った金融機関をお得に選ぶ方法を紹介
住宅ローンの支払いは返済額が大きく、返済期間も長期にわたります。そのため金利には多くの種類があります。しかし、どのように金利タイプや借入を行う金融機関を選べば良いか悩んでいる方もいるでしょう。
今回は、住宅ローンの金利相場や金利タイプなどについてみていきます。
2023年6月の住宅ローン金利相場
2023年6月の金利相場は次の通りです。10年国債の場合、月初と月末では、0.2%の差があります。
指標金利 | 月初 | 月末 | 月中最高金利 | 月中最低金利 |
新発10年国債利回り | +0.415% ~ +0.395% | +0.435% | +0.35% | |
無担保コール翌日物金利 | -0.07 ~ -0.077% | -0.028% | -0.079% |
引用:https://www.sumai-info.com/information/kinri.html
住宅ローンには3種類の金利タイプがある
ここからは、住宅ローンにおける3つの金利タイプについてみていきましょう。契約のタイミングでは、どの金利タイプなのかを明確に把握しておくことが大切です。
変動金利
変動金利型は、経済情勢などに応じて半年ごとに金利が見直されます。また、元利均等返済の商品の場合は、5年ごとに返済額の見直しが行われるものもある点は知っておきましょう。
固定金利
固定金利は契約時に決められた金利が完済まで固定されます。そのため、市場金利が変動した場合であっても返済額が変わることはありません。借入から完済まで、契約時の金利で返済を行うことになります。
固定期間選択型
固定期間選択型は、借入後の一定期間は適用金利が固定され、その期間の終了後は変動金利か固定金利を選択できるものが多いです。しかし、申し出がない場合、自動的に変動金利に変更されるタイプもあるため、注意しましょう。
変動金利 | 固定金利 | 固定期間選択型 | |
メリット | ・借入後に市場金利が低下した場合、返済額が減少する。 | ・借入の段階で借入期間全体の返済額が確定する。・借入後に市場金利が上昇しても金利が変動しない。 | ・固定金利期間中は返済額が変動しない。・固定金利の期間終了後に金利が下がっている場合、返済額が減少する。 |
デメリット | ・借入後に市場金利が上昇すると総返済額が増加する。・借入時に将来の返済額が確定せず、返済計画を立てづらい。 ・借入後の市場金利が急激に上昇した場合、未払利息が発生するリスクがある。 | ・変動金利型に比べると金利が高めに設定されている。・借入後に市場金利が低下したとしても返済額は変わらない。 | ・固定金利の期間中は金利を変更できない。・借入後に市場金利が上昇した場合、返済額が増える。 |
金利タイプ別の金利相場
ここでは、金利タイプ別の金利相場についてみていきましょう。選択する金融機関によっても違いがあるため、それぞれの条件を比較することが大切です。(2023年8月現在)
変動金利の金利相場
変動金利の金利相場は次の通りです。
銀行 | 最低金利 |
メガバンク | 年0.345% |
ネット銀行 | 年0.219% |
固定金利の金利相場
固定金利の相場は次の通りとなります。
銀行 | 最低金利 |
メガバンク | 年1.295% |
ネット銀行 | 年1.27% |
ノンバンク | 年1.32%(2020年9月のデータ) |
固定期間選択型の金利相場
固定期間選択型の金利相場は次の通りとなります。
銀行 | 最低金利 |
メガバンク | 年0.78% |
ネット銀行 | 年0.815% |
金利相場はあくまでも目安であるため、実際の金利に関しては、各金融機関のHPなどで確認しましょう。
住宅ローン金利相場の注意点
引用: https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html
住宅ローンの金利は2022年以降上昇傾向にあるため、住宅購入や住宅ローンの利用は早めに検討しましょう。また、金利とあわせて、住宅ローンを組む際の頭金や返済シミュレーションなども早めに相談することを推奨します。
自分に合った住宅ローンを選ぶステップ
ここでは、自分に合った住宅ローンを選ぶためのステップをみていきましょう。特に、今の支払い状況だけでなく、子どもも含めたライフプランを立てることが大切です。
①金利タイプを選ぶ
金利タイプを選ぶ際には、自分だけでなく家族のライフプランに合ったものを選ぶことが重要です。将来的な家計の収入・支出の動きに合った金利タイプの選び方をみていきましょう。
・子どもが小さいため、家計の支出状況がどうなるか分からない
子どもが小さいなど、将来的な家計の支出状況の変化が想定できない場合、借入時から金利が変動しない固定金利タイプが適しています。市場金利の動向に左右されないため、家計を安定できるメリットがあります。
ただし、固定金利タイプは変動金利タイプに比べると金利が高いため、返済できる借入額に抑えるようにしましょう。
・教育費などの出費が多くなる
仮に、住宅ローンの支払いと子どもの教育費の支払いなどが重なったタイミングで、金利上昇が発生した場合は、住宅ローンの支払いが増加することから負担がより大きくなります。特に高校・大学の時期は一般的に教育費のピークを迎えるため、返済が厳しくなる傾向です。
そのため、固定金利選択型などで、支出が多くなる時期が終了するまで金利を固定すると負担を軽減できます。
・家計に余裕がない場合
収支に大きな波がない場合でも、家計に余裕がないケースも想定されます。金利が上昇し、返済額が増加する可能性がある変動金利型などを利用すると家計が安定しにくくなる点に注意しましょう。家計を安定させたい場合は、固定金利を利用し返済額が変動しないようにすることを推奨します。
ただし変動金利よりも金利が高めであるため、金利を確認し返済できる借入額に抑えることが重要です。
・共働きしているなど家計に余裕がある
共働きで収入に対して借入額が少ない、子どもの教育費は支払いを終えたなど家計に余裕がある場合には、住宅ローンの金利上昇にもある程度対応できます。そのため、変動金利も選択肢の一つだといえるでしょう。
②金利が低い金融機関を選ぶ
住宅ローンを提供している金融機関は大きく分けて次の4つです。審査のハードルも異なるため、自分の信用情報を参照しつつ、金融機関を選択しましょう。
・メガバンク
メガバンクは知名度が高いだけでなく、経営基盤が安定しているため、住宅ローンを安心して組めます。また、資金力に優れているため、住宅ローンの金利が低い傾向にあり、団信といった保証も充実している点が特長です。
ただし、メガバンクは審査が厳しい傾向にあるため、高額借入を行いにくい点は把握しておきましょう。
・地方銀行や信用金庫
メガバンクと比較すると融通が利きやすく、住宅ローンの柔軟性が高いことから審査に通りやすい点が特長です。また、地域独自の金利優遇などを設定している場合や交渉の余地があるため、金利を抑えられます。
しかし、決まった地域の物件しか適用できないケースが多いため、金融機関の選択肢が限定されます。
・ネット銀行
ネット銀行は手続きがネットで完結できるのが特長です。他の金融機関と比較しても金利が低いです。ただし、一般的には店舗がないため、窓口での相談はできません。
・住宅金融支援機構
民間の金融機関と提携を行い固定金利の住宅ローンである「フラット35」を提供しています。フラット35に関しては、住宅金融支援機構と直接契約はせず、民間の金融機関を窓口として契約できる点が特長です。
固定金利の住宅ローンは民間の金融機関独自の住宅ローンとして取り扱いが少なく、取り扱いがあってもフラット35よりも金利設定が高いことが一般的です。固定金利の住宅ローンを検討する際はフラット35も選択肢に入れておきましょう。
金利の低い金融機関を選ぶ際は、一つの金融機関だけでなくいくつかの金融機関で金利比較を行うことが大切です。
金利を抑えるために不動産担保ローンの検討もおすすめ
住宅ローンの金利が高いと感じている方は、不動産担保ローンへの借り換えを検討しましょう。現在の住宅ローンの金利に比べて、金利が低い不動産担保ローンに借り換えを行うことで、現在のローンよりも低金利で借りられる場合があります。
既に住宅ローンを借りている方で、返済の負担を減らしたいと考えている方は不動産担保ローンへの借り換えを検討しましょう。