
住宅ローンの借入時には、多額のお金を借りることになります。そのため、長期にわたって支払いを行わなければなりません。しかし、実際にはローンの支払いができず、支払いが滞ってしまうケースもあるでしょう。
住宅ローンを支払えない場合、最終的に自宅が競売にかけられる可能性もあります。そのため、住宅ローンの支払いに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、滞納時のリスクや具体的な解決策を詳しく解説します。
住宅ローンを支払えない場合、どのような事態が発生するかみていきましょう。売却や強制退去など、対処できない状態となってしまうケースもあります。
住宅ローンの返済が遅れた場合、まず金融機関から電話や郵便で返済状況の確認や督促が行われます。初期の段階では、支払いを促す連絡や督促状が送付されるのが一般的です。
督促を放置すると滞納期間が長引き、より厳しい対応へ進むリスクがあります。返済が難しいと感じた場合には、督促状が届いた段階で早めに金融機関へ相談しましょう。
一般的に61日以上の滞納、または3回目の支払日を超える滞納をした場合、信用情報機関に金融事故情報が登録される(ブラックリスト入り)リスクがある点を知っておきましょう。金融事故情報が信用情報機関に登録されると、住宅ローンだけでなく、あらゆるローンの審査に通らなくなります。
住宅ローンの滞納が一定期間続くと、金融機関から住宅ローン残額の一括返済を求められるケースも予想されます。一括返済ができなければ、その後、保証会社による代位弁済や競売などの手続きへ進む可能性があります。
滞納が続くほど選択肢が限られるため、返済が難しいと感じた段階で金融機関へ相談しましょう。
競売で住宅を売却した際に、売却価格がローンの残高を上回れば完済できます。しかし、売却価格がローン残高を下回ると残債の返済が必要です。連帯保証人がいる場合には、連帯保証人にローン返済が求められるため注意しましょう。
債権者(借入先の金融機関など)が返済不能と判断した場合、裁判所を通じて強制的に土地や住まいなどの不動産を売却し、売却代金から残った残債を回収する競売手続きが行われます。
借り入れした方の意思に関係なく売りに出されるため、拒否することはできません。競売手続きが行われると強制退去を命じられ、引っ越しを余儀なくされます。
住宅ローンの返済が難しい状況で、誤った対応を行うと状況が悪化する可能性があります。とくに、督促や連絡の無視は避けましょう。
返済が難しい状況でも、金融機関からの連絡や督促には必ず返答しましょう。早めに相談することで、返済条件の見直しといった対応を検討できる可能性があります。
しかし、仮に放置すると金融機関から返済の意思がないと判断されることになります。そうなってしまった場合には、残りの住宅ローンを一括請求されたり、最終的に競売にかけられたりして、自宅を失うリスクがあります。
住宅ローンを支払うために新たな借金を重ねた場合、返済負担が増えてさらに状況が悪化するリスクがあります。一時的な対処ではなく、家計の見直しや金融機関への相談など、根本的な解決策を考えましょう。
住宅ローンの返済が苦しい状況でも、夜逃げや連絡を絶つなど、問題から逃げる行動は避けなければなりません。自宅を離れても住宅ローンの返済義務はなくならず、滞納したローンや税金などの問題は残り続けます。
問題を放置せず、現状を整理し適切な対応を取ることが大切です。
住宅ローンが支払えない場合には放置せずに、次のような対処方法を検討することが大切です。
住宅ローンの支払いが難しい状況であれば、早めに金融機関へ相談しましょう。金融機関へ相談した場合、対応策を提案してもらえるだけでなく、返済期間の延長や一定期間の返済額減額といった返済条件の見直しに応じてもらえます。
現在利用している住宅ローンの金利が高い場合、金利が低い金融機関に借り換えることで毎月の返済額を減らすことが可能です。ただし、借り換えを行う際には、再び住宅ローンの審査を受ける必要があるだけでなく、数十万円の諸費用がかかります。
そのため、どの程度負担が減るのか確認しつつ、借り換えを行うかどうか判断しましょう。
住宅ローンの借り換えについて詳しく知りたい方は次の記事もご覧ください。
内部リンク:https://www.nichidensya.co.jp/useful/loan/1681/
病気やケガで収入が減り、住宅ローンの返済が困難な場合、加入している保険の保障内容を確認しましょう。
住宅ローン契約時の団体信用生命保険(団信)や医療保険、労災保険などが適用できるケースがあります。保障内容によっては、ローン返済の負担を軽減できる可能性があります。
返済が困難になった時は、利用できる保険がないか確認しつつ、早めに金融機関や専門家へ相談しましょう。
個人再生(住宅ローン特則)は、従来通りに住宅ローンの返済を継続しながら自宅を処分されないようにしたうえで、住宅ローン以外の借金だけを個人再生で減額・分割払いができる制度です。
ただし、個人再生を利用した場合、住宅ローン以外の債務に関しては滞納している状態となるため、信用情報機関の事故情報名簿に名前が載ることは把握しておきましょう。
住宅ローンの返済が難しい場合、自宅を売却して負担を軽減する方法があります。代表的な方法として、「任意売却」と「リースバック」があります。それぞれの特長を理解し、自分に合った方法を選びましょう。
任意売却は、住宅ローンが残っている状態でも、債権者の許可を得て自宅を売却する手続きです。競売よりも市場価格に近い金額で売却できる可能性があり、売却後の生活再建を進めやすいというメリットがあります。
ただし、任意売却には債権者との調整が必要なため、返済が難しいと感じたときは専門家へ早めに相談しましょう。
リースバックは家を売却しても家賃を支払いつつ、そのまま住み続けられる方法です。不動産を売却した場合、通常であれば、所有権がなくなるため、家を明け渡すことになり、住み続けることはできません。
しかし、リースバックを利用すれば、新たに所有者となった買い手(不動産会社)と賃貸借契約を締結し住み続けることが可能です。
ここでは、住宅ローンが支払えなくなる状況についてみていきましょう。
金融機関の審査に通過し、住宅ローンを借りるタイミングで、無理のある金額を借り入れた場合は、返済の負担が大きく徐々に返済が困難な状況に陥ることがあります。返済額の変更には、借り換えも選択肢の一つとなります。
また、住宅ローンで物件の購入価格以上の融資を受けるオーバーローンを利用する際も返済計画は綿密に立てましょう。オーバーローンでは、毎月の返済額が増加し、金利が高くなる傾向にあるためです。
返済は長期間にわたるため、返済期間や返済額を考慮しつつ、計画を立てたうえでオーバーローンを利用するか慎重に検討することが大切です。
経済状況などを鑑みて適正な金額を借り入れたとしても、転職・会社の倒産や予期せぬリストラなどで収入が減少した場合には、住宅ローンを継続して支払うことは困難です。
会社の都合で収入が減少した場合は、借入先の金融機関に相談することもできます。
急な病気やケガで休職すると収入が減少します。病気やケガの具合が深刻な場合は、長期入院や退職となるケースも珍しくありません。
こうしたケースの場合、意図しないタイミングで収入がなくなるため、返済計画通りの支払いが行えない状況になるでしょう。
住宅を購入するタイミングが遅い場合、定年までに住宅ローンを完済できないケースも多いといえるでしょう。例えば、定年退職後に年金などで住宅ローンの返済を継続していくのは、家計に大きな負担となります。
また、住宅ローン以外にも税金などの支払いがあるため、ローンを支払えない状況になるケースも考えておかなければなりません。
住宅ローンを夫婦の共働き前提で組んだ場合は、離婚によって働き手と収入が減少し、住宅ローンが支払えない状況に陥ることも少なくありません。また、離婚が原因で契約者である夫が支払い義務を放棄し、連帯保証人である妻に住宅ローンの支払いが求められたケースもあります。
離婚後にトラブルとならないためにも、住宅ローンや住宅の扱いについては十分に話し合っておきましょう。
介護によって仕事を辞め、収入がなくなったことが原因で、住宅ローンが支払えないケースも増加しつつあります。
今後、団塊世代である1947~1949年生まれの方が75歳以上となることで、医療や介護の需要が急増し、社会保障制度や介護サービスの提供に大きな影響が懸念される2025年問題や、2040年には、1971〜1974年生まれの団塊ジュニア世代の方が65歳以上となり、日本の人口の3人に1人が高齢者となる2040年問題が懸念されています。
このような状況から、今後も介護を理由に仕事を辞める人が増え、住宅ローンの支払いが難しくなるケースが増加することが予想されます。
ローンを組んだときよりも支出が増えて家計が苦しくなる原因の一つに、物価上昇があります。生活に必要なさまざまなものが値上がりをしている状況です。
物価上昇は当面の間続く可能性があるため、家計を見直し、住宅ローンの支払いが滞らないように支出と収入をシミュレーションしておきましょう。
住宅ローンが支払えなくなるという事態は誰にでも起こる可能性があります。しかし、金融機関に相談する、保険を活用するといった対処方法があるため、支払えない場合でも放置は避けることが大切です。
返済を滞納したままでは、いずれ自宅を失うことになります。ローンの支払いが困難になるタイミングを把握しつつ、ライフスタイルや収入に変化があった場合はすぐにローンの見直しを行いましょう。
住宅ローンの支払いが困難であるほど、早めの対処が重要です。
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